映画レビュー『ベルヴィル・ランデブー』ジブリでDVDあるがリバイバル上映だってよ

アニメ映画『ベルヴィル・ランデブー』

気が付いたら引き込まれてる。強烈なデフォルメキャラクター達が織りなす冒険譚!

え?シャンピオンの顔がちょっと怖いって?晩御飯がアレなんでしゃーないんです。ストイックを極めてるんでしゃーないんです!!そんな孫のストイック生活を支えるマダム・スーザ!控えめに言って、このおばあちゃん最強です。

ぬし
ぬし
皆様、こんにちは。Naoyukashiの紅鶴なおきです!

本日、紹介させて頂くのはこちら!映画『ベルヴィル・ランデブー』

数々の賞を受賞してきた21世紀フランス・アニメーション映画の傑作作品が5864日ぶりに映画館のスクリーンに帰ってきます!この機会に高畑 勲監督も大友 克洋監督も絶賛した本作をぜひ劇場で体験してみてはいかがですか?きっと摩訶不思議なユーモア溢れる世界に連れていってくれますよ!

この記事では映画の公開前は僕が事前に調べた映画の情報や予告などから推察したオススメ注目ポイントを紹介しています。そして映画の鑑賞後は推察した注目ポイントを独断と偏見で感じるままに書き記した「書きなぐれビュー」を追記しております。ぜひ最後までお付き合いのほどよろしくお願い致します。

皆様の興味が少しでもくすぐられ劇場に足を運んでみようかなと思って頂けたなら幸いです。

映画『ベルヴィル・ランデブー』詳細情報

あらすじ

舞台は第二次世界大戦が終わったフランス。そこにおばあちゃん(マダム・スーザ)と孫シャンピオンが暮らしていた。両親を亡くした為か内気なシャンピオンを不憫に思ったおばあちゃんは子犬をプレゼントする。子犬はブルーノと名付けられ、またある日には孫が自転車レースに興味を持っていることを知ったおばあちゃんは三輪車をプレゼントする。おばあちゃんと孫と子犬はしあわせに暮らしていたのだった。

そして月日は流れ、孫シャンピオンは名誉ある世界最大の自転車ロードレース大会「ツール・ド・フランス」に出場する超ストイックアスリートに成長する。おばあちゃんと二人三脚歩んだ過酷なトレーニングも功を奏したのかおばあちゃんの応援にも気合が入る!しかし、その大会ではマフィアが選手を誘拐しようと暗躍していた…。

誘拐された孫を救い出す為、おばあちゃんは愛犬と共に海に出る!果たしてマフィアから無事に最愛の孫を取り戻すことができるのか!?

スタッフ

  • 監督:シルヴァン・ショメ

紅鶴なおきの鑑賞前 鑑賞後!注目ポイント!
映画『ベルヴィル・ランデブー』のここをみる!

  1. 強烈なデフォルメ
  2. 孫シャンピオンを含め自転車選手のデフォルメがひどいです…。笑(いい意味で)

    どんだけ追い込むんだと言うくらいガリガリに仕上がってます。笑

    船も思いっ切りデフォルメされていて「よう動けてるなー。」と感心して見入っちゃうほどです。この独特な世界観がちょっと怖くもあり、見る人を引き込む作品になっています。

  3. 随所に散りばめられたパロディ
  4. 冒頭の軽妙なスウィング・ジャズに出てくるのギターはジャンゴ・ラインハルト!

    それにバナナダンスのジョセフィン・ベーカー!

    レトロで粋なパロディがこの他にも散りばめられています!皆さんもぜひ見つけてみて下さい!

感じたままに「書きなぐれビュー」

ぬし
ぬし
見る前はちょっと怖いって思ってた

映画『ベルヴィル・ランデブー』の評価は星⭐️⭐️⭐️

テーマ曲のスウィング・ジャズが軽妙で耳心地がいい。ところどころでクスっと笑えてセリフがほとんどないのに引き込まれる!

書きなぐれビュー

いやー。本当にデフォルメが強烈で怖いんですよね。特にシャンピオンが…。笑 でも視聴してる内に僕は慣れてきて最後には気にならなくなっていました。怖くてまだ見てないって方も見てみたら案外気にならくなったってなるかもしれませんよ!

愛犬のブルーノも小さい頃にシャンピオンのおもちゃの電車に尻尾を引かれてから吠えるようになったのは何とも言えない可愛らしさがありましたね!電車の時間になったら毎回太った体でも2階に上がっていくブルーノに「ケガしないでね」って思いながら見ていました。

そしてなんと言ってもおばあちゃん!うん。強い…笑 三輪車でガンガン坂道を上るおばあちゃん。足腰どうなっているの?しまいにはシャンピオンの自転車に傘を引っかけてついて行きます。その時のペダルはもうグリングリン超回転していて…「おーい。おばあちゃん膝やっちまうぞ!」ってレベルです!!笑

家に帰って来たときには限界を超えていたのかシャンピオンは小鹿のようにプルプル、ガクガクです。僕もジム行ったら同じようになるので「分かるわー。」としみじみ感じていました。そんなシャンピオンにおばちゃんは愛情たっぷりのマッサージ!掃除機はそうやって使うのねと。と感心していると疲れた体を癒す晩御飯が…。うえぇ。それ食べちゃうの?笑 全くこれっぽちも美味しそうに見えないんです。笑

そうこうしているうちに大会が始まり誘拐されるシャンピオン。そのちょっと前にマフィアの工作によっておばあちゃんの乗っていた救護車のタイヤがパンクさせられます。スペアタイヤもパンクしていたのでどうしようか…。と思っていたら、おばあちゃんの機転で救護車は動きます。その方法はブルーノ!!餌付けした後にブルーノをタイヤの代わりとして使用します。この時のおばあちゃん。顔色が一切変わりません。笑

ぬし
ぬし
完全に鬼畜の所業!!笑

シャンピオンを連れたマフィアは船に乗ったことが判明し、おばあちゃんとブルーノは船を追いかけ海に出ます。嵐の大海を渡り、巨大都市ベルヴィルに辿り着いたおばあちゃんとブルーノしかし頑張りは報われずマフィアを見失います。船を追う用に借りたボート代で所持金が尽きていた為、やむなく橋の下で野宿する事に…。

ぬし
ぬし
財布に1フランしか入ってなかったからなー笑

すると3人の老婆がやってきておもむろにセッションが始まります。なんとこの3人の老婆は冒頭のスウィング・ジャズを歌っていた「ベルヴィルのトリプレット」でした!ここで繋がるのかー!とビックリです。意気投合したおばあちゃんとブルーノは三姉妹の家に泊めてもらうことに!晩御飯までご馳走になって…。と思いきやここでも絶望的にまずそうなカエル料理です。おばあちゃんもドン引きしていたようですが、僕は忘れませんでした。「おばあちゃんも大概だぞ」と。笑

デザートには乾燥オタマジャクシのポップコーン風。食事を終えたおばあちゃんは後片付け手伝います。その時に余っていたカエル料理を冷蔵庫に片付けようとしたら三姉妹の1人に止められます。お礼に掃除をしようと掃除機を手にしたら今度も止められます。しょうがないから新聞を読んで寝ようとしたら新聞も取り上げられます。「じゃあ何ならいいんやー!!!」と僕は思ったのですが、きっとおばあちゃんも同じ思いだったでしょう。

その後、場面が切り替わりマフィアのボスが登場!クセのあるワインテイスティングを披露した後、そこには画面を見続けながら永遠に自転車を漕ぐシャンピオンの姿が!って超無表情。笑 「内気は知ってるけど感情どこ行った?」って程です。どうしたシャンピオン。怖いよ…。笑

そしてへりくだりすぎて逆に見上げるスタッフの居る高級レストランで三姉妹とセッションするおばあちゃん!ここで何故、三姉妹が冷蔵庫と掃除機、それと新聞を大事に扱っていたのかが判明します。商売道具だったんですね!そりゃあ触られたくないでしょう!マフィアのボスも高級レストランに来ていたのでおばあちゃんはやっとシャンピオンの手がかりを見つけます!

場面が変わって続々と集まるマフィア達。なんとそこでは自転車賭博を行っていました。シャンピオン達は自転車賭博のために死ぬまで自転車を漕ぎ続ける駒として誘拐されて来たのです。えぐー。そりゃ無表情にもなりますわ。しかしご安心!なんとおばちゃんは三姉妹と綿密な計画を立てて賭博場に乗り込んできます!そしてなんやかんやで大暴れ!三姉妹はボンボン爆弾を放り投げるわで大活躍!そんなうるさい状況なのにシャンピオンは無反応です!笑

シャンピオン達が漕いでいる自転車の装置で逃亡をはかります。しかしマフィアは車。こちらは自転車。全然距離が離れないどころか速攻で追いつかれます。笑 でもまたなんやかんやで逃げ切り無事にエンディング!最後の怒涛の三姉妹VSマフィアは痛快で爽快です!ぜひ皆さんもご覧ください。

パロディの一部をちょびっと紹介!

「黒いヴィーナス」ジョセフィン・ベイカー

1906年アメリカ・セントルイス生まれ。人種差別の激しい故郷を離れ、パリで一躍有名なスターとなる。その有名なバナナダンスは多くのフランス人に衝撃を与えた。その後、世界は第二次世界大戦へ突入し、ベイカー自身もフランス軍のスパイとして活躍し多大な功績を残した。戦後は人種差別に反対し母国アメリカの公民権運動に積極的に活動する。

「ヨーロッパ初の偉大なジャズ・ミュージシャン」ジャンゴ・ラインハルト

18歳の時にキャラバンの火事で大やけどを負った際に左手の薬指と小指に障害が残りました。この障害はギタリストとしては致命的だったにもかかわらずジャンゴは独自の奏法を編み出しハンディキャップを克服します。ギタリストとしての活躍を続ける事ができたジャンゴはその後、ロマ音楽とスウィング・ジャズを融合させたマヌーシュ・ジャズの創設者として有名になります。ジャンゴとマヌーシュ・ジャズは今なお、世界中のジャズファンに愛され続けています。